土でクレヨンをつくってみよう!

蜜蝋クレヨンって聞いたことありますか?

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蜜蝋とは、ミツバチのお腹から分泌されて、巣づくりに使われるロウのこと。この蜜蝋に顔料(色の素)を混ぜてつくったのが蜜蝋クレヨンですが、実は、蜜蝋と土を混ぜても蜜蝋クレヨンができるのです。 土なら茶色のクレヨンしかできないよね? と思うかもしれませんが、身のまわりの土をよーく見てみると、赤、黄、ピンク、グレー、紫など、さまざまな色の土が見つかるはず。あなたのまわりにあるいろいろな色の土を見つけにいって、大地の色の蜜蝋クレヨンをつくってみませんか?

準備するもの

ビニール袋 数枚
小さなシャベル(スプーンでもOK)
乳鉢&乳棒(ボール&すりこぎでもOK)
茶こし(大きめのもの)
蜜蝋(精製でも未精製でもOK)
油(サラダ油など)
湯煎用の大鍋と小鍋
はかり
かき混ぜ棒(スプーンでもOK)
クレヨンの型(お菓子用のシリコン型でもOK)
画用紙

土を見つけにいく〜土絵の具をつくる

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土を見つけにいき、土を乾かし、土絵の具をつくるところまでは、土で絵を描くときと同様の作業になるので、このサイトの「土で絵を描こう!」をみてね。
→「土で絵を描こう!」

土と蜜蝋と油を混ぜて湯煎しよう

土絵の具ができたら、ふるった土と蜜蝋と油を湯煎用の小鍋に入れて湯煎します。土と蜜蝋の割合は、土の種類によって違ってくるのですが、大まかな目安として、2:1。小鍋をはかりの上に置き、土と蜜蝋の重さを量りながら入れるとわかりやすいです。土と蜜蝋だけでもクレヨンになりますが、油を加えると描き心地が滑らかになるので、少しだけ加えてみましょう。

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小鍋に土と蜜蝋と油を入れたら、コンロに火をつけて大鍋の水を沸かし、小鍋を浮かべて湯煎していきます。蜜蝋は65℃以上で溶けるので、大鍋も65℃以上になるようにしましょう。火とお湯を使うので、鍋を触ったりお湯をこぼしたりしないように注意してね。
蜜蝋は、通販やお店で購入することができますが(粒状のものが使いやすいです)、もしも養蜂をしている知人がいたら分けてもらっても良いですね。

クレヨンの型に流しこもう

小鍋に入れた土と蜜蝋と油をかき混ぜ棒で混ぜながら温めていくと、じきに全体が混ざってドロドロの液体になります。ドロドロになったら、温かいうちにクレヨンの型に流しこみ、そのまま10分程置いておきます。室温にもよりますが(暑いとなかなか冷えないので、固まるのに時間がかかります)、クレヨンの表面が固まって、指で押しても凹まないようになったら、ていねいに型から取り出してください。

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つくらしで蜜蝋クレヨンづくりをするときは、自作のクレヨンの型を使っていますが、お菓子をつくるときのシリコン型などでも大丈夫です。ただし、お菓子の型を使ったときは、できあがったクレヨンをお菓子と間違えて食べてしまわないように要注意!

クレヨンの描き心地を試してみよう

クレヨンを型から取り出したら、画用紙で描き心地を試してみましょう。

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大地の色の蜜蝋クレヨンは、土の種類や、蜜蝋と土と油の割合によって、描き心地が違ってきます。色がつかないなど、描き心地に納得がいかなかったら、できあがったクレヨンを小鍋に入れて、足りないと思われるもの(土か蜜蝋か油)を足して、もう一度湯煎をして、つくり直してみてください。土の種類によっても割合が違ってくるので、いろいろ試して、ベストな描き心地のクレヨンをつくってみてね。

布にも描いてみよう

蜜蝋クレヨンは、好きな絵を布に描いて、上から紙をかけてアイロンを当てると、蜜蝋が溶けて布に絵が定着します。Tシャツのように洗濯回数が多いものは色落ちしやすいので、エコバッグなど洗濯をあまりしないものがオススメです。なお蜜蝋は熱に弱いので、乾燥機では乾かさないでね。

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ミツバチがつくった蜜蝋と土と油でクレヨンができるなんて、楽しいですよね。昔の人たちは身のまわりにあるさまざまなもので、画材をつくって絵を描いていました。あなたも身のまわりのさまざまなものの色を見つけて、絵の具やクレヨンやチョークなどをつくって、絵を描いてみませんか?
茶色しかないと思っていた土にもいろいろな色があったり、クレヨンは買うものだと思っていたのに自分でつくれたり、やってみてわかることが世の中にはたくさんあります。土も、蜜蝋クレヨンだけでなく、絵を描いたり、土で布を染めたり、土のコレクションボックスをつくったり、土の地図にまとめるなど、楽しみ方はいろいろ。このサイトでも紹介していきますので、いろいろ試してみてください!