発芽はおもしろい タネを蒔いてみよう

東京の広尾にあった最初の「つくらし」の庭には、大きな桃の木があった。たまに実がなるので、自家製の桃を楽しませてもらったのは楽しい思い出だ。ただこの桃は、育てようとして植えたものではなくて、庭に捨てたタネが発芽したものらしい。気がついたら大木になっていたという。

多くの野菜や果物のタネは発芽しないように処理がされているといわれるが、中には発芽してくる強いタネもある。ならば、いろいろなタネを育ててみよう!

簡単なのは柑橘系?

栽培には「サカタのジフィーセブン」を使うといい。発芽用の育苗ポッドで、水を含ませるだけで発芽までに必要な栄養分などは入っているそうだ。

  ジフィーセブン サイト→

柑橘系果物の種は比較的簡単に芽が出るようだ。「つくらし沖縄」では、地元のシークワーサーのタネを蒔いてみた。育苗ポッド1つに付きタネ1つが普通なのだろうけれど、発芽率の悪さを考慮して1つのポッドに複数のタネを蒔いてみたら、1ヶ月そこそこですべての種が発芽してしまった。すごい発芽率だ!

果物でもやってみる

その他の果物は普通に難しい。でも、時間をかけて、諦めずにず面倒を見ていくことがコツなのではないかな?

写真は巨峰の芽。昨年の秋に食べた巨峰のタネを6個くらい撒いたポッドから、今年の7月にひとつだけ芽吹いた(もうひとつ芽吹きかけそうな芽も見える)。このくらいの確率で、このくらいの時間をかけることを覚悟してとりかかろう。もちろん、発芽したからといって、実がとれる確証はない。

また、ここでも品種に対する権利の問題が発生するのだろう。自分で楽しむ分にはよさそうだが、他人にあげたり販売するのは違法になるはずだ。気をつけてほしい。

水栽培でも栽培してみよう

最近人気の食材アボガド。発芽させるのは比較的簡単。土に植えても栽培可能なのだが、根の成長の様子も観察できる水栽培がオススメ。専用の容器を使うのもいいが、お菓子のプラ容器を改造して使ってもいい。

アボガドの種は薄皮を剥くと発芽しやすくなるそうなので、剥く。これはアボガドの果肉をとってからなるべく短い時間に作業した方がやりやすい。ナイフなどで少しだけ皮を剥ぐと、そこからペリペリと剥けていく。時間が経つと、剥きにくくなるので気をつけてね。

ここで注意が必要。日本で食料用に流通しているアボガドのほとんどがメキシコーラという種類らしい。極端に寒さに弱い。地植えにすると日本のほとんどの地域では冬に枯れてしまうらしい。鉢植えにして冬は室内で育てれば越冬ができる地方もあるようだが、受粉するのに2本以上の苗木が必要といわれている。ちょっと大変かもしれない。受粉を考えずに観葉植物の湯に育てるのもおすすめだ。寒さに強い種もあるそうなので、どうしても室外で育てたい場合は探してみるのもいいと思う。

「つくらし」では、庭のプランターで育てている。地植えにした場合すごい大木に育ってしまうそうなので、なるべく小さく育てて結実に挑戦したいと思う。