茹で汁で染まった! 紫キャベツ

あまりにも鮮やかな色

空色染色をして思い出したのが、以前、紫キャベツの茹で汁で染めたときのこと。ある日、紫キャベツを茹でていたら、その茹で汁があまりにも濃い紫色をしていたので、茹で汁をとっておき、手元にあった布を染めてみたことがあります。

最初に染めたときの写真はないのですが、予想以上に綺麗に染まったので、次に紫キャベツを買ってきたときに、外側の葉っぱを使ってちゃんと染めてみることにしました。

最初に染めた後、いろいろ調べたら、pHで色が変わることを知ったので、染液の1つはそのまま、もう1つは酸性にして色変させ、それぞれくずまゆシルクを入れて煮込んでいきます。

写真でもわかると思うのですが、紫キャベツの色変は、蝶豆よりももっと鮮烈で、初めて試してみたときはとても驚きました。

それぞれの染液で煮込んで、ミョウバンで媒染し、できあがったのが下の右側の写真。くずまゆシルクという繊維の特徴なのかもしれませんが、染液の鮮烈な色が、染め上がると落ち着いた美しい色合いになりました。

紫キャベツの紫色も、蝶豆と同じアントシアニン色素なのですが、沖縄には、このアントシアニン色素を含んだ紅や紫色の野菜が多いような気がします。たとえば、紅芋、紫大根、紅オクラ、紫山芋、ハンダマなど。まだわかっていないことも多いようですが、アントシアニンは、植物が紫外線などの有害な光から身を守るために蓄えられる色素だともいわれているので、沖縄に紫色の野菜が多いのもなんとなく納得できます。