大地の色で染める

まずは赤土だけで染めたみた

沖縄は、北部と南部で土の色がかなり違います。つくらしがある北部は国頭マージという赤土や黄土が多く、南部は島尻マージという灰色の土が多くあります。これは島の成り立ちと関係していて、沖縄本島の場合、本部半島と北部と中南部で、島が隆起して地層ができた時代が大きく違っているそうです。

「土で絵を描くワークショップ」をおこなっていて地域による土の色の違いを感じるのはもちろんなのですが、日常生活の中で土の色の違いに気づきやすいのは、工事現場で掘り起こされた土を見たときかもしれません。道路工事の現場などを見ていても、北部では真っ赤な土が積み上がっているのに、南部に行くと灰色の土が剥き出しになっていて、色の違いにビックリします。

これは都会でも同様だと思うので、工事現場を見かけたら、どんな色の土なのかを注意して見てみるとおもしろいかも。

さて、今回染めに使ったのは、沖縄の北部の赤土。

まずは赤土を水で溶いて、そこにコットンリネンを浸け、ある程度色がついたら、絞って日に干して、乾いたらまた赤土の染液に浸けてしばらく置いて、また干して、を何回も繰り返しました。

絞って日に干した布は鮮やかなオレンジ色で、とてもきれい。これを水洗いしたら、どのくらいの色が残るのだろう。楽しみだなぁ。

庭の車輪梅で下染め

赤土だけで染めた後、別の布(これもコットンリネン)を庭の車輪梅の枝で下染めしてから、赤土で同様に染めてみました。

左下の写真の一番左が車輪梅で下染めしたもの、その右隣が下染めしたものを鉄媒染したもの、その右隣が下染めしたものを赤土で染めたもの。

右下の写真の一番左が赤土だけで染めたもの、その右隣2枚は車輪梅で下染めした後に赤土で染めたもの。何枚も染めてみたので、色に多少の違いはありますが、赤土だけで染めたものは濃いめのオレンジ色で、車輪梅で下染めすると茶色に染まり、車輪梅に鉄媒染だと濃い灰色になりました。

赤土だけで染めても思っていた以上に濃く染まったのが、今回の発見! 次は、別の種類の布や毛糸なども染めてみたいな。