こどもたちと一緒に
サンシェードをつくろう

夏場になると屋外の水場はとても暑い。みんなで一緒に日除けのサンシェードをつくることにしよう。

子どもサンシェード

いつものように、こどもたちと一緒にものづくりするときに気をつけていることを確認して作業を進めよう。
 ◯ 構造をなるべく単純化して、こどもたちに制作内容が理解できるようにする。
 ◯ こどもたちが作業できる内容があること。
 ◯ 完成したときに可動する部分があると、なおよい。

もちろん、強い力や、細かい作業などこどもたちには難しい作業も出てくるとは思うけど、こどもたちが関われる作業をつくり、分担しながら制作を進められるといい。
こどもたちが関われない作業でも、進める過程を見せることで、こどもたちは多くのことを吸収する。今、何の作業をしているのか、どうなるのかを説明しながらできるといい。

設置場所:よみたん自然学校

計画をしよう

サンシェードには何本も桟を入れ、開閉の操作するロープも複数本にして吊るすようすると動作もスムーズになるのだけど、制作箇所が多くなり、構造も複雑になるので、こどもたちが理解しにくい。
短時間で作業が完了できるように、桟は固定部と稼働する先頭だけにし、操作ロープも1本だけにした。

サンシェードスケッチ

このとき全体像と部分の詳細スケッチを描くといい。そしてどんなものをつくるか説明すると、こどもたちもつくるもののイメージができ、図を読む訓練にもなるので、できるだけ挑戦してほしい。
以下に表記するのは、今回使用するパーツだ。どんなパーツを使って作成するのか説明しておくといい。
 ◯ サンシェードにする布 今回はキャンプ用のタープを使用
 ◯ 2.0mmステンレスワイヤー 6m
 ◯ 2.0mmワイヤー用オーバルスリーブ 4個
 ◯ M4ターンバックル(片フック)  2個
 ◯ 5mmステンレスアイプレート  4個 丸
 ◯ M4丸カンボルト   5個
 ◯ 80mmカラビナ   12個
 ◯ スリムアイプレート 4個
 ◯ 10mmハトメ    20~30個
 ◯ ミニシングルプーリー  2個
 ◯ ミニダブルプーリー   2個
 ◯ M4丸カンボルト
 ◯ ロープ 10m
 ◯ VP13エンビパイプ 1500mm 2本

これ以外に工具として、電動ドリルやハンマー、ワイヤーカッター、穴あけポンチ、ハトメ工具、木ネジ、鬼目ナット、余っていた木丸棒と革もしくはナイロンベルト(1mくらい)が必要。ロープをたるまず張るためにテンションつけるスプリングは、余っていたキャンプテント用のスプリングを使用した。

つくりはじめよう

ワイヤーを切断して、輪っかをつくり、オーバルスリープで固定する。このときアイプレートやターンバックルに通しておくことを忘れないこと。
長さは少しくらい違ってもターンバックルで調節できるので、こどもたちでも作業は可能だ。
オーバルスリープは専用の固定工具もあるのだけど、ハンマーで叩き潰しても大丈夫。こどもにも作業可能だ。

サンシェードに約400mm間隔で穴を開け、ハトメを打つ。ハトメ工具の使い方と打つ位置さえ教えれば、こどもたちはちゃんとできる。こどもたちには、正確に丁寧に作業するように伝えよう。
図のように、塩ビパイプを取り付ける部分には、革バンドもしくはナイロンベルトを挟んでハトメを打つ。

ハトメ打ち作業

塩ビパイプをサンシェードの幅で切り、40mm位に切った木丸棒を差し込み、接着。塩ピと木材の接着なので、3Mのスーパー多用途を使用した。
乾いたら、木棒中心部に6mmの穴を開け、M4の鬼目ナットを打ち込む。これを2本作成。そのうちの片方には、エンビパイプの中央部に4mmの貫通穴を開ける。

ターンバックル図

左右のワイヤーとプーリーを柱に取り付ける。高い場所での作業になるので大人の作業になるかもしれないけど、安全が確保できれば、こどもたちでも作業は可能だ。
プーリーにロープを通し、きちんと稼働するか確認しよう。

サンシェードにエンビパイプをセットし、ハトメにカラビナを通していく。
サンシェードの先端部のエンビパイプには、ロープと接続するため、丸カンボルトをハトメ穴を通してエンビパイプに開けた穴に通して固定する。

左右に張ったワイヤーにカラビナを付けていき、サンシェードを張っていく。
稼働側のエンビパイプにつけている丸カンボルトはワイヤーに、固定側のエンビパイプについている丸カンボルトはアイプレートに取り付ける。
ロープと操作用の丸カンボルトを接続したら完成。動かしてみよう!

<<作動動画>>